2020年12月29日の16時頃に第97回箱根駅伝の区間エントリーが発表されましたね。
ここから前評判の高い優勝候補校の戦略を僕なりに分析してみます。箱根駅伝前の情報収集に使ってもらえればと思います。
今年から当日変更人数の上限が4人→6人と増えたので、戦略の違いも楽しみですね。
当日変更人数増加の見解は以下の記事で書いたので、よければ見てみてくださいね。 目次
箱根駅伝の当日変更人数が増えた件
ちなみに僕の箱根駅伝ファン歴は以下の感じです。
- 2006年頃に箱根駅伝初視聴
- 2009年に初めてフルで視聴
- 2015年から選手情報収集も開始
- 2017年から三大駅伝全て視聴
- コアファン歴は約4年
ガチ勢と比較するとにわかな面もありますが、それなりに興味あるのは分かってもらえるかと思います。
今回は前評判の高い青山学院大学、東海大学、駒沢大学、明治大学の4校に絞って分析してみます。
箱根駅伝、区間エントリーから当日変更メンバーと戦略を予想してみた
青山学院大学
- 1区:吉田圭太(4年)
- 2区:中村唯翔(2年)
- 3区:大澤佑介(2年)
- 4区:脇田幸太朗(2年)
- 5区:竹石尚人(4年)
- 6区:高橋勇輝(3年)
- 7区:近藤幸太郎(2年)
- 8区:岩見秀哉(4年)
- 9区:横田俊吾(2年)
- 10区:中倉啓敦(2年)
補欠
- 神林勇太(4年)
- 新号健志(4年)
- 松葉慶太(4年)
- 飯田貴之(3年)
- 湯原慶吾(3年)
- 佐藤一世(1年)
青山学院大学は吉田圭太選手と神林選手の2枚エースを軸に、新戦力の爆発力と厚い選手層で脇を固める戦い方になるでしょう。
出走させるメンバーと当日変更しそうなところが比較的はっきりしそうなオーダーだと印象受けました。
1.2区はそのままでしょう。吉田選手は昨年の結果と実力からも安心して1区任せられ、2区の中村選手も全日本の結果から岸本選手の代役候補の筆頭に上がったのでしょう。
3区は神林選手が走ると予想します。下り貴重のコースで結果を出してきましたし、一昨年の森田選手のようにゲームチェンジャーの役割を期待できるでしょう。
4区は佐藤一世選手に変更すると予想します。ロードに強く、どの区間でも安定した成績を残せるのが期待できます。過去に4区で失敗した経験もあることから、安心して送り出せる選手を選ぶのではないでしょうか。
5.6.7.8区はそのままと予想します。竹石選手は今年調子が良く、一昨年のリベンジを果たしてくれそうです。竹石選手にアクシデントがあれば飯田選手がいるのも安心ですね。
高橋選手は山下りの準備を着々と進めているようで、彼が一番目処がたつでしょう。7区は10000mで今季チーム2番目のタイムを持つ近藤選手でしょう。全日本大学駅伝の成績は奮わなかったですが、持ってる実力は高く、いい位置でもらえれば3年前の林選手のような爆発力のある走りが期待できます。岩見選手は昨年の結果からの信頼感から突き放す役割、差を縮める役割のどちらも期待できるでしょう。
9区は飯田選手と予想します。過去の箱根駅伝では登り基調の区間でどちらも区間2位。9区は下り基調ですがこれまでのロードの実績から勝負手として起用できるのではと思います。4区の佐藤選手との入れ替えの可能性もあると思ってます。
10区は新号選手と予想します。過去の大会で好記録を出し、エントリーメンバーにも選ばれている選手です。最後の締めくくりとしてこれまで出走できなかった思いまで爆発させて、優秀の美を飾ってほしいなと思います。
僕の変更予想は以下の通りです。赤字は当日変更予想です。
- 1区:吉田圭太(4年)
- 2区:中村唯翔(2年)
- 3区:神林勇太(4年)
- 4区:佐藤一世(1年)
- 5区:竹石尚人(4年)
- 6区:高橋勇輝(3年)
- 7区:近藤幸太郎(2年)
- 8区:岩見秀哉(4年)
- 9区:飯田貴之(3年)
- 10区:新号健志(4年)
東海大学
- 1区:市村朋樹(3年)
- 2区:名取燎太(4年)
- 3区:田中康晴(3年)
- 4区:佐伯陽生(1年)
- 5区:西田壮志(4年)
- 6区:川上勇士(2年)
- 7区:佐藤俊輔(2年)
- 8区:中嶋貴哉(3年)
- 9区:長田駿佑(2年)
- 10区:米田智哉(4年)
補欠
- 塩澤稀夕(4年)
- 本間敬太(3年)
- 竹村拓真(2年)
- 濱地進之介(2年)
- 石原翔太郎(1年)
- 吉井来斗(1年)
東海大学は昨年往路を走った4年生の3人が軸となります。また、今回のエントリーで箱根経験者はその3人のみなのは不安材料ですが、全日本大学駅伝では新戦力がしっかり育っているところは見せつけました。
攻めるポイントはしっかり見せながら、相手の戦略を見られる上手いオーダーの組み方だと感じました。
1区は塩澤選手に変わると予想します。市村選手は駅伝経験は豊富ですが中々結果を残せておらず、両角監督も1区にはエースを起用すると宣言してましたので、出遅れないためには塩澤選手しか考えられませんでした。
2区はそのままでしょう。名取選手は盤石ですし、66分台も狙えるでしょう。
3区は石原選手に変わると予想します。全日本では4区区間新の圧倒的な走りで、スピードを活かせる区間が向いていると判断しました。ここで首位に立つ戦略もあるのではないでしょうか。
4.5.6.7区はそのままと予想します。佐伯選手は全日本1区で5位と好走。1年生ながらチームの準エース並の期待値はあるでしょう。首位でもらってしっかり繋ぐ役割に期待します。
西田選手は言うまでもなく。昨年のような調整不足がないよう、2年前のように輝いた走りが見たいですね。
6区は両角監督も期待している選手の1人である川上選手がそのまま来ると予想します。山は未知数ですが、しっかり仕上げてきてるのでしょう。
7区の佐藤選手はあまり情報がないですが、ハーフの持ちタイムは良く、昨年の松崎選手と近い走りは期待できると思ってます。
8区は本間選手に変わると予想します。エントリーメンバーにはよく名を連ねながら出走叶わなかったですが、全日本では粘りの走りを見せてくれました。追う展開も逃げる展開も対応できる選手として強い選手をここで投入したい思惑と考えてます。
9区はそのままでしょう。長田選手は今年1番の成長株で復路のエース区間に安心して配置できる選手と判断したのでしょう。全日本では競り合いも経験しており、区間賞争い、トップ争いも期待できます。ここに長田選手を置けるのは強いですね。
10区もそのままと予想します。米田選手もこれまで何度もエントリーされながら出走叶わずの選手。最後は有終の美を飾るレースにして欲しいなと期待しています。
東海大学は往路で有利な展開を作り、復路で粘れるかが鍵となりそうですね。間違いなく優勝争いには絡むでしょう。
僕の変更予想は以下の通りです。赤字は当日変更予想です。
- 1区:塩澤稀夕(4年)
- 2区:名取燎太(4年)
- 3区:石原翔太郎(1年)
- 4区:佐伯陽生(1年)
- 5区:西田壮志(4年)
- 6区:川上勇士(2年)
- 7区:佐藤俊輔(2年)
- 8区:本間敬太(3年)
- 9区:長田駿佑(2年)
- 10区:米田智哉(4年)
駒沢大学
- 1区:加藤淳(4年)
- 2区:田澤廉(2年)
- 3区:青柿響(1年)
- 4区:酒井亮太(2年)
- 5区:円健介(2年)
- 6区:花崎悠紀(2年)
- 7区:花尾恭輔(1年)
- 8区:伊東颯太(4年)
- 9区:山野力(2年)
- 10区:神戸駿介(4年)
補欠
- 小林歩(4年)
- 石川拓慎(3年)
- 佃康平(3年)
- 唐澤拓海(1年)
- 白鳥哲汰(1年)
- 鈴木芽吹(1年)
全日本大学駅伝で6年ぶりの優勝を飾った駒沢大学。大エースの田澤選手を筆頭に、安定感抜群の小林選手や実力派の1年生が脇を固めるバランスの良いチームです。
今年の駒沢大学は爆発力のある選手がいるので、ゲームをひっくり返す力があるのが特徴的です。オーダーは強い選手を隠しつつも比較的セオリーに近いオーダーだなと印象受けました。
1.2区はそのままでしょう。加藤選手は短い区間や平坦な区間には強い印象があり、全日本も1区3位と好走。スターターとして区間賞とはいかなくても上位で確実に持ってきてくれそうな期待が持てます。
2区は変える余地なし。今季10000mタイムは27.46.09と学生トップ。駅伝でも無類の強さを誇っています。どんな区間でもすごいタイムで走りそうな予感がします。もしかしたら昨年の相澤選手に近い記録が出るかも…
3区は鈴木選手が走ると予想します。全日本大学駅伝では3区を走り他大学のエース級選手に負けない走りが見れました。ネット上では鈴木選手を5区に推す声が多数ありましたが、3区は前半の勝負を決めかねないので強い選手を置きたいと判断しました。
4区はそのまま。酒井選手も全日本で成長を見せた選手。駅伝に強く、安心して送り出せると思います。
5区はあえてそのままと予想します。円選手は雑誌にて主務が期待する選手に挙げられていて、駒沢の秘密兵器説あるかも。もしここで爆走を見せたら駒澤は相当強いです。
6区は唐沢選手と予想します。10000mでは28分前半を出しており、スピードに乗って走れる選手だと思ってます。下級生に山を任せる不安もあると思いますが、地力がある選手なのできっちり走ってくれるでしょう。
7区は小林選手に変わると予想します。昨年も7区で好走しており、田澤選手に次ぐ信頼を得てる選手ですが、ここで起用できたら一気にゲームの流れを変えられると思います。首位なら突き放し、追う展開なら差を縮められる。どの状況でも駒沢の強みが出せるでしょう。
8.9区はそのまま。伊東選手は5区を2回走っており、1回は区間5位と好走。5区経験した後に8区を走り好走した例は過去にもあり、外さない走りが期待できそうです。山野選手は10000m、ハーフ共に良いタイムを持っており、2年生ながら安定感がある選手です。いきなり復路のエース区間を任せても69分台では走れる期待が持てます。
10区は石川選手に変わると予想します。神戸選手は主将で持ちタイムも良いですが、駅伝では中々好走出来てないイメージが強いです。石川選手は昨年も走っており、シードを取っている良いイメージを持っていると思うので、起用しやすいのではないでしょうか。
1年生の起用法が非常に難しいですが、全員がしっかり機能すれば優勝できると思います。当日の動きにも期待したいですね。
僕の変更予想は以下の通りです。赤字は当日変更予想です。
- 1区:加藤淳(4年)
- 2区:田澤廉(2年)
- 3区:鈴木芽吹(1年)
- 4区:酒井亮太(2年)
- 5区:円健介(2年)
- 6区:唐沢拓海(1年)
- 7区:小林歩(4年)
- 8区:伊東颯太(4年)
- 9区:山野力(2年)
- 10区:石川拓慎(3年)
明治大学
- 1区:児玉真輝(1年)
- 2区:加藤大誠(2年)
- 3区:村上純大(4年)
- 4区:金橋圭佑(3年)
- 5区:樋口大介(4年)
- 6区:前田舜平(4年)
- 7区:丸山幸輝(3年)
- 8区:大保海士(4年)
- 9区:小澤大輝(2年)
- 10区:長倉奨美(4年)
補欠
- 小袖英人(4年)
- 鈴木聖人(3年)
- 手嶋杏丞(3年)
- 冨田峻平(2年)
- 漆畑瑠人(2年)
- 櫛田佳希(2年)
全日本大学駅伝では3位に入り、今年の箱根駅伝のダークホース。安定感のある選手が多く、どの区間でも上位でレース展開ができるチームです。
この4校では明治が1番選手を隠してる印象です。それだけ選手層が厚いとみるか、戦略とみるかが分かれそうです。前半でしっかり勝負したいと意図は見えますね。
1.2区はそのままでしょう。児玉選手は唯一の1年生ですが、全日本大学駅伝では1区5位と好走。流れを呼び込む走力は持っています。ここはしっかりと上位で繋ぎたいです。
2区の加藤選手は昨年も走っており、1年生では歴代2位のタイム、67分台でした。全日本でも長距離区間を任され、高いレベルで走れることは証明されているので、区間賞とはいかなくてもしっかり繋ぐ走りはできるでしょう。
3区は小袖選手に変わると予想します。最近は3区で一気に流れが変わることが多く、小袖選手は今の明治では1番ゲームチェンジャーの役割が期待できると思ってます。スピードが持ち味の選手なので、上手く下り坂でペースを掴めれば一気に首位争いも期待できます。
4区は非常に悩みますが、櫛田選手に変わると予想します。金橋選手は昨年も走っており、区間12位ながらしっかりとレースをまとめた実績があります。しかし櫛田選手は今年調子が良く、昨年登り基調の8区で好走しているので、往路のポイント区間も任せられると判断しました。
5区は鈴木選手に変わると予想します。11月の怪我の影響が心配ですが、直近の駅伝では3大会連続区間5位と安定感があります。昨年5区で順位を上げた実績もあるので、怪我が治っていれば今回も上位で走ってくれるでしょう。
6区はそのまま。前田選手は3年連続の山下りでしっかりとタイムも伸ばしてきており、今年は58分台前半も狙えます。昨年の区間上位者は未出場や卒業した選手が多く、区間賞争いの筆頭です。変える理由がないですね。
7区は手嶋選手に変わると予想します。10000mの持ちタイムはチームトップ。昨年は3区で好走しましたが、今年は7区でチームをさらに勢いづける走りができるのではないでしょうか。どんな展開でも持ち直せる力があるので、彼をここで起用できると面白いです。
8.9.10区はそのままと予想します。大保選手は全日本の好走で一気に信頼感が出ましたね。出走となれば最初で最後の箱根駅伝。チームの優勝争いが熾烈になる区間ですが、全日本でもトップ争いをした経験があり、粘りのある走りが期待できます。
9区は小澤選手。持ちタイムが良く、期待されながらも怪我に泣いてきました。ポテンシャルはピカイチですので、出走となればいい意味で期待を裏切るタイムを出してくれると期待してます。
10区は長倉選手。今チーム内では最も調子が良い選手と言われており、最後を締めくくるのにはぴったりな選手です。明治の10区は4年生が走る傾向がありますが、毎年苦戦しているイメージ。今年はその調子の良さで華麗に駆け抜けて欲しいなと思います。
明治は他大学に比べ爆発力に欠ける分、各区間で失敗しないことがポイントですね。やっぱ上位にいると他大学に思わせると脅威でしょう。
僕の変更予想は以下の通りです。赤字は当日変更予想です。
- 1区:児玉真輝(1年)
- 2区:加藤大誠(2年)
- 3区:小袖英人(4年)
- 4区:櫛田佳希(2年)
- 5区:鈴木聖人(3年)
- 6区:前田舜平(4年)
- 7区:手嶋杏丞(3年)
- 8区:大保海士(4年)
- 9区:小澤大輝(2年)
- 10区:長倉奨美(4年)
さいごに
4校予想しただけでも中々のボリュームになりました。あくまで予想なので、僕の一意見として見てもらえると非常に嬉しいです。
監督ではないので内部事情はわからないですし、僕の個人的主観もかなり入ってます。予想してみると改めて戦略の難しさが分かりました。
今年も1区から高速レースが展開されると考えられます。1区に順天堂大学のスーパールーキー三浦選手もエントリーされていますし、序盤からレースは激しく動くでしょう。そこも含めて1月2.3日を楽しみに待ちましょう!