たい太郎(taitaro23)です。
今回はプロ野球の人的補償制度について解説していきます。
・仕組みを教えて欲しい
・人的補償制度はどのように行われるの?
このような悩みの方に向けて書いてます。
この記事を書いた人
プロ野球に興味がある方なら一度は耳にしたことがあるだろう「人的補償制度」。
毎年の冬にはネットニュースやSNSで
といった記事をよく見かけます。野球ファンの中では非常に反応が多い話題で、重要な内容なんです。
内容は単純なのですが、実は細かくルールが定められています。
この記事では人的補償制度の内容、実施される流れまで1つ1つ解説していきます。
プロ野球に詳しくなりたい方や人的補償を理解したい方は参考になると思います。
目次
人的補償制度とは
人的補償制度とは、選手がFA権を使用して他球団に移籍した時、選手の移籍前の球団は移籍後の球団から選手を1人獲得できる制度です。
FA権・FA制度とは
FA権はフリーエージェント権の略で、一定期間1軍で活躍した選手は国内全ての球団と契約を結ぶことができる権利です。つまりどの球団にも移籍できます。
FA制度とはFA権を獲得した選手は「私は他の球団と契約する権利を使用します!」と宣言して、FA権を使用するための制度です。
長く一軍で活躍した選手にのみ与えられるので、FA権を使って移籍されてしまうと球団にとっては大きな戦力ダウンとなってしまいます。このままでは当然移籍した球団が戦力補強できるので有利ですよね。
そこでFA制度を使用すると、球団の戦力バランスを整えるため、一方的な戦力補強にならないような配慮として人的補償制度が使われます。
でもさ、補償する選手が誰でもいいなら、むしろ移籍された球団が有利になるんじゃない?
プロテクト制度とは
FA制度により選手を獲得した球団は人的補償制度により移籍する選手を28人守ることができる制度です。この28人はプロテクト枠と呼ばれ、移籍された球団側は人的補償制度でこの28人を選ぶことはできません。
つまりプロテクト枠で守られなかった28名以外から選手を選ぶことになります。FA制度で選手を獲得した球団は前所属球団からプロテクトリストを受け取って判断することになります。
28人は一軍に出場登録できる人数となっています。球団側も28人だけでは守りたい選手を選びきれないとは思いますが、実績のある選手を獲得している代償として将来の有望株や功労選手を失うリスクもあるのです。
ここまでをまとめると以下のようになります。
人的補償が発生しない場合
一方でFA制度を利用しても人的補償制度が使用されない場合があります。
- FAした選手がCランクの選手だった時
- 人的補償リストに獲得したい選手がいなかった時
それぞれについて見ていきましょう。
FAした選手がCランクだった時
FA選手にはAランク、Bランク、Cランクと3つのランクがつけられています。
Bランク:移籍前の所属球団で年俸が上位4位〜10位の選手
Cランク:移籍前の所属球団で年俸が上位11位以下の選手
Cランクに該当する選手がFA制度で移籍しても前所属球団は人的補償で選手を獲得できません。
人的補償リストに獲得したい選手がいなかった時
もし移籍先の球団から送られてきた人的補償リストに欲しい選手がいなかった場合、選手の代わりにより多くの金銭をもらう形で補償を受けられます。ほとんどの球団は選手を獲得しますが、まれにこのパターンもあります。
補償内容は以下のパターンになります。
Aランク:人的補償の選手1人+移籍選手の旧年俸×50%
Bランク:人的補償の選手1人+移籍選手の旧年俸×40%
人的補償を使用しない場合
Aランク:移籍選手の旧年俸×80%
Bランク:移籍選手の旧年俸×60%
どちらを採用するかはその時の球団事情によりますね。球団の弱点をうまく補強できるといいですね。
人的補償制度のまとめ
今回は人的補償制度について解説していきました。
FA制度で選手が移籍しても、人的補償で移籍した選手が活躍するケースもあります。ファンの選手がどんな形で入団したのかも今後は注目してみてくださいね。
本記事は以上になります。最後までお読みいただきありがとうございました。